【医師が解説】脳を刺激する活動と認知症予防。軽度認知障害(MCI)の兆候を見逃さないこと。(AGE100PRESS・人生100年時代協議会)

加齢に伴って、記憶力が低下する、いう悩みは多くの中高年の方が抱えている問題だと思います。 これが、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)の兆候の一つであることもあります。 今回のテーマは、「脳を刺激する活動と認知症予防」についてです。
2020/02/18

軽度認知障害(MCI)を見逃さない

MCIとは、軽度認知障害と呼ばれているもので、アルツハイマー病ではないけれど、健常とも言えない脳の状況を表します。

 

日常生活内は何ら問題はないものの、このMCIと言う状況を見逃すと数年後にはアルツハイマー病に進行する可能性があるというものです。

 

5年で半数の人がアルツハイマー病に進行するとも言われています。

 

そのために、MCIから病状が進行しないよう予防することがとても大切になります。

 

今回ご紹介する研究は、脳を刺激する活動を続けることで、MCIを予防できるかもしれない、というものです。

「脳を刺激する活動」と「軽度認知障害リスク」の関係

この研究は、米メイヨー・クリニックの精神科医であるYonas Geda氏らにより示されました。

 

『Quantity and quality of mental activities and the risk of incident mild cognitive impairment』

 

対象:研究開始時にMCIがなかった平均年齢78歳の約2,000人を対象に、5年間追跡調査を実施。

 

5年間にわたって定期的に思考力と記憶力の検査を受けました。

 

また、脳を刺激する活動度は、読書、パソコン操作、社会活動、ゲーム、などとしています。

 

結果:この期間に532人がMCIを発症。

 

友人と楽しんだり、映画を見たり、パソコンを使ったりすることで、総合的にMCIリスクは20%減少することが判明しています。

 

また、コンピューターを日常的に使用していると、MCIのリスクが63%にまで低下しました。

 

クラフト活動は、晩年期に実施された場合にのみ、MCIの発生リスクが58%にまで低下。

 

さらに、晩年に多くの活動に従事すると、MCIの発生リスクが57%にまで大幅に低下しました。

 

結論:より多くの精神的刺激活動に従事することは、高齢者のMCIのリスク低下と関連していることが予想されました。

MCI(軽度認知障害)のスクリーニング検査

何歳になっても、脳を刺激する活動を続けることは、軽度認知障害(MCI)を予防するためにはとても有用だと言えるでしょう。

 

また、今自分がすでにMCIになってしまっているのかを計測することが可能になっています。

 

□何をしようとしたか思い出せない

 

□人と会う約束を忘れてしまった

 

□長年の趣味への関心が薄れてきた

 

□薬の飲み忘れが増えた

 

などのような症状が出た場合、MCIスクーリング検査が勧められます。

 

MCIを予防すること、そして自分の脳の状態を定期的に調べておくことが必要ですね。

 

自分がMCIになっているのか?は自覚症状ではわかりません。

 

MCIスクーリング検査は少量の血液検査(保険適用外)で調べることが可能となっています。

 

認知症予防の検査、ぜひ調べてみてください。

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