タイの家族計画事情
タイの家族計画事情について考えてみようと思います。
「タイでは人口中絶手術ができないらしい」
という噂がきっかけで家族計画事情について考えるようになりました。
気になったので、タイ人スタッフに人工中絶手術について聞いてみました。
結論から言うと、タイでも人工中絶手術はできるんだそうです。
しかし、できる病院、してくれる病院が限られる。
ヤミ病院的なところもあり、どちらにせよ手術代が高額である。
そして胎児が健康だった場合、まずお医者さんが勧めない。とのことでした。
お医者さんだけでなく家族も同じで、中絶するということを良く思わない。
仏教的な倫理観からなのか、するべきではないという考え方が一般的なようでした。
「どんな事情でできたとしても、おなかに宿った子供は何もわからないのに殺すのは可哀想だ」と。
そう考えるのは多分日本でもそうなんでしょうけど、望まない妊娠であった場合、生活力の問題で育てるのは難しいと判断した場合など、中絶を選ぶ方も少なくないのではないでしょうか。
望まなくても、生活力がなくても妊娠してしまうことがある…
それってタイでも同じはず。
それでもほとんどの人が出産を決意するのか?とタイ人に聞いたところ驚きの返事が。
望まない妊娠をしてしまったら
私「10代とか、まだ学生とか若い子が妊娠しちゃうこともあるでしょう?
やっぱりみんな産むの?ご両親が反対することも少ないの?」
スタッフ「あるよ。親によってはこっそり病院に連れていって手術受けさせる人もいるけど、少ない。
子供がかわいそうって思うから。
こっそり遠くの親戚のところに連れていって産ませて、生まれた子供は親戚に預けて元通り学校に通わせたりもするよ。」
なるほど…
タイは子供をジジババに預けて出稼ぎとか普通だし、親戚に預けて育ててもらうのもあまり抵抗はなさそうだもんね。
スタッフ「あとは、インターネットで子供流す薬を自分で買う若い子がいっぱいいる。」
私「ぇえええええええ怖い!!何それ危なくないの!!??」
スタッフ「危ないよ。死んじゃう子もいるもの。」
ひいいいいい怖い。
怖すぎる。
びっくりしました。
倫理観がどーのとかいう次元じゃない。
普通に考えたらネットで売ってるそんな薬怖くて飲めない!!
けど、知識がないと飲んじゃうのかも…
前にも触れたことがあるけど、タイは学歴格差社会で、学のない人は本当にない。
それも関係なくはないのではないだろーか。
タイでは以前エイズが大問題になって、コンドームを普及させるようにして少しマシになったようなことを聞いたけど、現状ではやはり避妊しない人も多いみたい。
私「若い子はコンドームしないの?」
スタッフ「しない子が多いかも。女の子がしてって言っても、相手が俺のこと愛してないのか?って言う。
そう言う男が多いし、そう言われると受け入れてしまう子もいっぱいいる。」
うむむ。
どこかで聞いたことのようなある話だ…
そして、こんな話をしていた矢先、妊娠初期のスタッフが出血と痛みを訴えて病院へ行き、お医者さんの判断で中絶することになってしまった。
彼女は恋人と暮らしていて(入籍はしてないけど、タイだと割りとフツウ)、喜ばしい妊娠だったので、かわいそうでならない。
性教育の大切さ
性教育ってすごい大事なんだよな。と改めて思いました。
タイの実情は知らないけど、きっと進んではいないと思う。
日本だってそうだ。世界基準で見たらすっごい遅れてる。
タイの学校に通う我が子。
そこはきっと学校にお任せしてたらダメな部分だよなーと思いました。大きくなったら、ちゃんとお話しよう。しないといけないな。
俺のこと愛してないのか?なんて言うバカな男にだけはなって欲しくない。
知識と教養、なんて言葉を書くと頭が痛くなってくるダメ親ですが、人の命とか人権とかを大切に考えられる子になって欲しい。
一緒に成長していかねばーーーと思った一件でした。