【人生100年時代、趣味を楽しむ】北千住に銭湯の新名所⁉︎ペンキ絵カフェで銭湯気分(フリーペーパー『銭湯といえば足立』より)

シニアの皆さんが大好きな銭湯。銭湯は高齢者の方でにぎわっています。 お風呂が趣味だったり健康法だったりする方も多いのではないでしょうか。 足立区内のなかでも数多くの銭湯が残る千住地域。 いつも多くの人で賑わう宿場町通りにあるカフェに東京の銭湯文化であるペンキ絵が完成しました。
2019/05/28
目次

千住の宿場町通りにあるタコ公園の愛称で親しまれる千住ほんちょう公園。

 

その目の前にあるSDコーヒーのオーナー鈴木保幸さんは大の銭湯好き。「子供ともよくいっしょに行くんです。もっと多くの人に銭湯を知ってもらいたいなと思って、このカフェを銭湯を感じられる場所にしようと思ってるんです」。

 

SDコーヒーは昭和のアイテムが並ぶ、だけど古くささはまったくない、おしゃれなカフェ。その小物のなかにはケロリン桶や古い看板などもある。

 

さらに、お店のイチオシメニューのシェイクは牛乳瓶で、ホットドッグは湯桶のような器で提供される。

ペンキ絵を描くのは右の壁部分。対面にベンチシートがあり、ペンキ絵の特等席となる

「この部分にペンキ絵を描いてもらいたいんですよね」という話を聞いたのは7月。

 

われわれはぜひ実現してもらいたいと、8月に足立区役所で行われた「あだち銭湯展」でライブペインティングをしていた丸山清人氏を紹介。鈴木さんはその場で熱い思いを伝え、丸山さんも快諾。

 

文化の日の11月3日に、一般のお客さんにも見てもらえるよう、公開ペインティングが実施された。

マスキングなどを入念に行ったあと、描き始める。まず下絵をチョークで描いていく。富士山の位置や形、島の場所などをあらかた決める
油性ペンキは黄・赤・白・青の4色。青は2種類用いる。丸山さんお手製の木製パレット(30年ほど使用しているそう)上で色を混ぜ合わせ作り出す
筆の大きさ・形状もさまざま。要所要所で使い分ける。ペンキはすぐに乾くので、グラデーションなどは迷いなく素早く描くことが大事
お弟子さんの勝海麻衣さんは空の部分をローラーで塗り、師匠の丸山絵師は富士山を。壁に段差があるが、それを感じさせない
銭湯絵師は少なく、なかでも丸山さんは最高齢の83歳。1年前に丸山さんに弟子入りした勝海(かつみ)麻衣さんはモデルもこなす大学院生

鈴木さんは静岡県出身。「静岡側から見た富士山、大沢崩れや宝永山も描いてほしい」と要望を伝える。完成イメージの確認をして、丸山絵師はすぐに取り掛かった。

 

銭湯とは違う空間での作業。今回は大勢の人が見守っているが、気が散らないのだろうかと気になった。あとで聞くと絵を描いているときは、集中のあまり周りの声などは入ってこないんだそう。

 

「イベントで絵を描く機会も増えてきたけど、全然気にならないよ。描き始めたときはだれもいなかったのに、休憩で振り返ったら、人が大勢いて驚いたこともあるよ」と。

 

イベントを知っていて見に来た人、お茶を飲みに来て偶然見学した人など、いろんな人が出入りするなか、絵が描き進められていく。約4時間かけて完成した。

 

丸山絵師も自身が描いたペンキ絵を前にスイーツを頬張る。「銭湯での絵はこんな風に見えてるんだな〜」としみじみ。自身が描いた絵を見るのは照れくさいそうで、銭湯で見ることはないのだそう。

丸山さんの絵には和船が浮かぶ。和船に取り掛かるとそろそろ完成が近い
孫ほど年が離れた師弟。温厚な丸山さん、熱心な勝海さん。2人の間には優しい空気が流れる
完成! SDコーヒーの鈴木保幸さん(写真左)。「ここで銭湯を感じて、銭湯に行く人が増えたらいいな」と話す

銭湯が多く残る街で、銭湯を感じられるSDコーヒー。

 

この場所が憩いの場、癒しの場となり、銭湯を知らない人たちにも、銭湯が広まっていくとうれしい。

 

みなさんも銭湯へ行く前の小腹を満たしに、また湯上りのコーヒー牛乳の代わりにシェイクを飲みに、ぜひお立ち寄りください。

SDコーヒー

Wi-Fi、コンセントなどいまどきの設備が整う。メニューは焙煎コーヒーのほか、ドッグやワッフル、シェイクなど豊富

平日11〜19時・土日祝10〜20時・無休

SDコーヒー (東京都足立区千住4-19-11 サーパスビル 1F)

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